なぜ通勤電車でも分厚い本を持って歩いては読みふけるのか

versaloft2008-02-21


買ったまんま忘れられ、本棚から発掘された本シリーズ第二弾。
筒井康隆の「壊れかた指南」である。

なんでかなあ、これ読んでなかった。昔の筒井康隆のような話と、それらしくない話の、振れ幅の広い短編集。面白かった。学生の頃に戻ったような読後感のものもあり。「ははあ」と言って、本を閉じた俺がただどんどん運ばれて行く山手線、というような所在ない短編もあり。特にファンの人は大喜びだと思います。しまい込んでいてもったいなかった。

そういえば初めて買った早川のポケットミステリーはこの人の「東海道戦争」だった。中学生時代、昭和40年代の話。当然、初版本。77年に渋谷の児童会館でサイン会があったときにサインをしてもらったのもこの本。でも当日は大学の入学式で自分では行けなくて、友達に頼んでもらってもらったのだった。

あれから20年くらいあとで、八重洲ブックセンターで、はじめてご本人から直接サインしていただいたなあ。あれは「敵」が出版された記念サイン会だった気がする。

あまりいい読者ではないが、まめに買っているのだけは褒めてもらいたい。誰に?