なぜいまさらフルトヴェングラーを聴いて感心しているのか

versaloft2007-04-14


幻冬舎から出た新書「カラヤンフルトヴェングラー」中山右介を読んだ。
感想、すっごく感心した。

ナチスドイツの時代から戦後にかけて、ドイツが、オーストリアが、ベルリンが、ウィーンがどうだったか不勉強で知りませんでした。この本ではその様子が音楽界という定位置からじっくり見えて、とても面白い。指揮者の性格、野心、嫉妬などももちろんテーマなのだが、政治と世の中を利用しつつ利用され、翻弄されていく音楽家たちが興味深いです。

で、さっそくレコード棚、CD棚を探してみたが、フルトヴェングラーが一枚もないのに驚いた。そういえば買った記憶がない。お粗末なコレクションである。アマゾンに注文したらこれがやって来ました。ベートーヴェンの第九。1951年夏の録音。ながらく中断していたバイロイト音楽祭の開幕を告げた演奏だそうです。このCDももちろんモノラルですが、デルタ盤第二世代アナログ復刻版なのだそうで、訳は分かりませんがノイズも無く、聴きやすいです。もちろん演奏も古く感じない。
ライブ録音って雰囲気があっていいな。