なぜ湯島の天神様の梅を眺めてホーホケキョなのか

気が付けば、満50歳の誕生日だ。
昔は50歳にもなれば行きつけの寿司屋のカウンターで静かに飲んで分別のある科白でも吐いているのかと思っていたが、どうやらそんな気配は微塵もなく、愚かで甲斐性がないままだ。前々から、年をとったからといって賢くなるわけではないのではないかと怪しんでいたが、ようやくそれを実証することができたのがうれしい。映画の入場料も夫婦で2,000円になるそうで、ますますうれしい。長生きすると、いろいろいいことがある。

仕事の用事で上野へ出たので、昼は天神様の前にある「天庄」で天丼を食べた。
古い東京そのものの店内で客層を見れば、僕などは若造の部類で安心もする。
この店は天丼はもちろんだが、漬け物が美味しい。蜆のみそ汁もうれしい。好みだけはしっかり50歳になっているのかも知れない。おまえは昔からそうだろうって言われりゃそうですけどね。

好きな仕事と、好きな街に恵まれて幸せだ。生きていて良かったなあ。いろんなものに感謝です。