なぜ深刻ぶって環境保護を語るより遊んでる方が信用できるのか

映画「180°SOUTH」ワンエイティ・サウスを観た。

ヒッピーのカルチャーは凄いな。アップルのジョブスもそうだけれど、アウトドアブランドの「パタゴニア」「ザ・ノース・フェイス」の創業者たちも、最終的なゴールが一般人とは違うようだ。

映画は青年が南米パタゴニアを目指して旅をするドキュメンタリー。昔、イヴォンとダグ、二人の創業者が旅をしたように、サーフボードと登山道具、釣り道具を携えてパタゴニアを目指す。もっともヨットに乗り込んだり、イースター島で寄り道したり、方法はまるで違う。アクシデントや予定外の出来事はふんだんだけれど、特別な事件は何も起こらない。

話はとりとめもない。風景はひたすら美しい。

退屈しそうで、まったく退屈しない。都市型文明のはかなさ、危険性、破滅への道が伝わってくる。しかし現在のイヴォンとダグがやっている自然保護活動は、南米の人々には理解されない。彼らは政府を信用していないが、慈善も信じない。それでも彼らは続けている。

映画館で観てよかった。
2月10日まで渋谷のシネクイントで上映中。