なぜすき焼きを食べながら伝統の喪失に申し訳ない気持ちになるのか

すき焼きだ。

我が家のすき焼きはいまではすっかり「わりした」に支配されているが、もともとは違った。すき焼き鍋に具材を入れたら山のように砂糖を入れ、日本酒を注ぎ、醤油を入れる。それでぐつぐつと煮て食べるのである。もともとは九州生まれの父のやり方が踏襲されていたのだ。しかし、甘い。甘すぎる。酒飲みとしては辛いものがある。父親は日本酒を燗で、すき焼きを食べながら飲んでいたのだからエラいものだとおもう。

で、我が家は肉を焼いて、割下を注ぎ、具材を煮て食べる方式に方向変換したのである。伝統は失われた。

今日はワインで、しかも重めのワインで食べたので、もはや伝統もへったくれもない。申し訳ない事である。