なぜ箱根の帰り道で海岸線を走りながら感心しているのか

箱根の話の続き。

基本的に「温泉入って、すき焼き食べて、寝る」というのが目的なので、他に何にもやらなくていいのだが、貧乏性なのか欲が深いのか「なにかして遊びたい」と思うのである。まず候補に上がったのは「箱根ガラスの森」という施設。いつも前を素通りするばかりで、一度も行ったことがない。ちょうどこの日からベネチア風の仮面とマントを貸してくれて、写真が撮れるというイベントをやっているのらしい。面白そうだし、うかいグループの経営だからハズレということもないだろう。
ところが長女から「その遊び方はウチらしくない」という裁定が出て、あっさり流れてしまった。そういえばそうだよなあ。上品すぎて似つかわしくはないな。

で、他の温泉に行ってみた。太平台の「姫の湯」である。地元の人が通うという温泉施設だ。入浴料400円。大人も子供も同額。安い。透明なお湯で、浴室は大きくないが丸い湯船が清潔な印象。窓も大きくて明るい。そして何より「熱い〜!」。

風呂は熱めが好みだが、これはとんでもなく熱い。一分と浸かっていられない。その一分の間も、うわあ、そこのジジイ動くんじゃねえ!というような動揺とともにあるので心安らがない。熱すぎるとむしろ皮膚は「冷たい?」という感覚になり、やがてジンジン痛くなってくるものだと知った。悔しいので一分入っては出て、一分はいっては出るを繰り返す。いつの間にやら全身真っ赤である。常連さんたちは少し長めに入っては、浴槽に腰をかけて外側を向いてじっとしている。足湯をすることもできない熱さだ。みんな相当のやせ我慢と見た。

その後は飯を食いに小田原へ。お目当ての「魚虎」は食堂は年内営業終了でがっかり。魚屋さんの方で鯵と烏賊を買い込む。どこかいいレストランはないかと漁港近くを回って見る。ここはよさそうだと入った魚の食堂「こじま」で刺し身定食。うまかった。

そのまま西湘バイパスをドライブする。しばらく来ないうちに道が良くなってるのに感心する。とても走りやすい。大磯を抜けて江ノ島まで出た。通りかかった七里ヶ浜AMALFI DOLCE でケーキを食べて休憩。2階のテラスからは江ノ島も見えて見晴らしがよい。ケーキも美味かった。ちょっと浜まで降りて散歩する。ゴミもないし、よく整備されているし、湘南の海は昔よりきれいになってるなあ。

昔、といっても学生の頃だからとんでもなく前だけど、湘南ドライブといえば渋滞が凄いという記憶ばかり。エアコンのない車の中でカセットの音楽を聞いていたっけ。でも今回はちょっと藤沢駅周辺で滞っただけで、それ以外はいたってスムーズだった。いつも御殿場経由で行く箱根行だが、第三京浜経由で小田原へ出て箱根、というのもいいものだと再認識。