なぜのだめカンタービレは何度読み返しても楽しいのか

そういえば、「のだめカンタービレ」の最終刊を読んだのだった。

音大青春物語としてスタートした漫画がここまで続いたのが不思議なくらいだが、読者としては終わっちゃって寂しいなあ。

音楽にせよなんにせよ、青春をかけて没頭しているうちに、それがどんどん世界のレベルに近づいていってしまうというのはロマンであり、一方で真実だと思う。もちろんたどり着けるのはごく一部の人間なんだけど、それは大きなスケールでは当然のことだし、「こことあそこ」が地続きだということは間違いないのだ。

この漫画に出てくる人物はそれぞれに悩んでいる。どうしようもないほど悩んでいる。それがとても魅力的なんだよなあ。それぞれの成功を、つい祈ってしまうのだ。

おっさんになっても繰り返し読んで楽しめる少女漫画があるとは思わなかったなあ。
のだめカンタービレ(23) (KC KISS)