なぜフルトベングラーの指揮を見てその迫力に感心しているのか

映画「帝国オーケストラ」を見た。

渋谷ユーロスペースでのレイトショー。もっと早く見る予定がずるずる遅れ,ようやく映画館へ行く事が出来ました。レイトショーは9時からなのでその前に腹ごしらえ。神泉駅前の「轍」にて、つけ麺味卵入り。900円なり。初めて行ったのですが,このタイプのつけ麺としては麺がしっかりコシがあって、食感がよろしい。つけるスープは鰹だし系であっさり、おいしかった。また行こうと思いました。

あ、映画の話だった。
ナチスドイツ時代のベルリンフィルを追いかけたドキュメンタリーで、ヒットラーのオーケストラとして厚遇され、結果的に戦争協力が汚点となり、まるで「なかったこと」にされていた時代を当時の生き残りの証言とともに描いている。
正当化や、かばい合いや、いい訳や、異常な状況の中で芸術の中に逃げ込んでいた演奏家たちの証言は60年以上経った今も生々しい。

以前、フルトベングラーカラヤンの話を読んだときに、毎日空襲のベルリンでも、ベルリンフィルのコンサートが続けられていたとあって、とても驚いたけれど,映像で当時の焼け跡とともに見るともっと驚く。なんちゅうゲルマン魂や!

後で振り返れば現在の僕らの状況だって似たようなものなんだろうと思う。
生活のため、家族のため、といいつつ、対峙すべきものを避け、居心地のいい場所に籠ってしまう。時代が違うので責められることがないだけだ。

全編ドイツ語で(英語もあるが)しゃべりっぱなしの映画。なので、字幕を読み疲れた。
でも、いい映画です。ぜひ映画館で見ましょう。