なぜ中近東に出かける友達を黙って見送るのか

古い友達の話。

イスラムの専門家の彼は、今月末にまた仕事で中近東へ行くのだという。何十回も行っているのに、今回は危険を感じるという。先週は地元の武装勢力と警官隊が衝突した場所だと言う。そんな恐ろしいところへは行かない方がいいよ、といってやりたいが、仕事というよりも使命を果たそうとしている男に,そんな話が出来るはずもなく。

昭和30年代後半、アラビア出張から戻った僕の父親は、そこがいかに平和な美しい都だったかを話してくれたものだ。が、今ではその街は見る影もない。常に政情不安で戦争の火種が尽きない場所になってしまった。この状況を見たら父はなんというだろうか。

日本の外交が米国追従の役立たずになってしまったのは残念な事だが、いまより少しでもマシにできるのでは、と考えて動いている日本人もいる。日本は長い平和の間に、僕のようにどうしようもない屑を育ててきた一方で、彼のように使命感を持った有能な人材も同時に育ててきた事に、みんな気がつくべきじゃないのか。で、皮肉やヤッカミは捨てて、応援するべきじゃないのかと思う。

世界平和に貢献する人物を、日本は持ち駒として持っているのだと信じたい。
いってらっしゃい。無事のお帰りをお祈りいたします。

今からでも遅くないから、アメリカでもひょっこりひょうたん島をオンエアしてみないか?できればMr.ブッシュには椅子に縛り付けて見せてやってほしい。