なぜ有楽町で会いましょうと言われてもその気になれないのか

有楽町を通ったら、知らないうちに新しいビルがオープンしている。ファッション中心のビルのようだったのでちょっと覗いてみることにした。ITOCiAと書いてイトシアと読むらしい。

各フロアとも作りは秀逸だと思う。床材の使い方も変化があって面白い。若い女性のための売り場ばかりかと思ったが、８階にはアウトドアのショップが入っている。ウェアとカバンは豊富だがギア的なものは見あたらない。あくまでファッションとしてのアウトドアショップであるようだ。同じフロアには書店もある。本のセレクションに癖があって面白い。カフェのスターバックスもあり、玩具や時計を扱うショップや、趣味のいいものがふんだんにある。大いに感心した。

しかし、なにも欲しくならない自分に驚いた。

その絶頂期にホリエモンが「金で買えないものはない」と云ったと物議を醸したそうだが、この言葉は示唆に富んでいる。金で買えないものは、彼には存在し無いも同然であったのだろうなあ。僕の収入などヒルズ族には遠く及ばないが、金で買えるものなどにたいした値打ちはないような気がする。たしかに世の中の大抵の悩みは金で解決できてしまう気もするが、金で解決できない悩みや望みこそに価値があるのだろうな、と思える年齢に僕もなってきたということだ。

でもちょっとした買い物でハッピーになれた頃が懐かしいなあ。