なぜたまにテレビを見ると情けない話ばかりなのか

テレビでは若いボクサーとその一家がどうしたという話ばかりでつまらない。あのボクシングはテレビ局の「番組」なのであるから勝っても負けても同じことである。仮面ライダーに対するショッカーの蛮行に腹を立てているようなものである。テレビの内容もこの前までは外国人の力士が気にくわないとさんざん騒いでいたのと変わらないので、どちらも興味がない僕には雑音以外のものではない。

ニュースもつまらないが、つまらないではすまないところもある。
元防衛事務次官のスキャンダルは無防備すぎて、かつては防衛の要だった人物だと考えるとまことに心許ない。事務次官の収入とはそんなに不足なものなのか。それとも分不相応な生活を夢見たのか。軍服を着ていても、背広を着ていても、軍人には代わりがないと思うのに、文民統制とは片腹痛い。

古くから軍人が腐敗しやすいのは「秘密」が公認されるからである。しかし秘密や謀略のない軍隊など存在しない。専守防衛と云ってはみても手の内をさらすようでは勝負にならない。

とはいえ秘密はあらゆる腐敗の元である。古い資料など戦略的には無価値なものも多いだろう。金銭に関する資料は10年とか期限を決めてすべてオープンにしてはどうか。説明責任は10年を経過しても残るようにしておけばよろしい。公務員退職後も、生きている限り説明する義務がある、とすれば滅多なことはできないのではないか。勲章は退職後10年以上経ってから遣るようにすればよい。

いつものように「良心に期待する」のでは、またもっと駄目な事態になりかねないだろうなあ。