なぜ安倍晋三の言葉はなんにも伝わってこないのか

いいかげんなblogとはいえ、自国の総理大臣が辞職したというのに、他の話にうつつを抜かすのはいかがなものか。

ともあれ、辞め方というのは難しいものである。
惜しまれ引き留められつつ、というのが辞める人間には理想かも知れないが、そういうことは滅多にない。あったとしても社交辞令か、辞められると困る保身からくるものだったりする。

ハイ、辞めます、というと潔い感じがするが、なぜ今辞めるんだ馬鹿野郎とさっきまで辞めろと云っていた奴らが大騒ぎである。これでは立つ瀬がない。

期待に添ってもいけないし、裏切っても叱られる。そういう立場にはならない方が身のためだ。特に、この人は「間違ったことを云ってもなんとなく許される」という資質がゼロの人だったので、ほんとうに苦労してたんだろうな。

チャーチルとか、吉田茂とか、ひどいことを云っても許されていたけれど、それこそが政治家の資質なんだろうと思う。

ところで話は変わるが、黒沢明の「七人の侍」をビデオ録画で見た。
高校時代からこの鑑賞が何度目になるか判らないが、今回の放映は画質が綺麗だったので新鮮に楽しめた。この映画のスピード感とは観客に考えさせないテクニックなんだなあとあらためて感心した。死に方のリアリティも、突然やってくるのでイチャモンのつけようがありません。変なところも許せてしまうのであります。