なぜいつも5月のある朝に湿気った風が吹いてくるのか

明け方、仕事から帰ってくる途中、気が付くと雨の匂いがした。

ここ数日の天気が素晴らしくて、連日の自転車通勤だったのだけれど、仕事が重なってほぼ完徹の朝帰りとなってしまった。でも、こんなときも帰りが自転車だと気持ちいい。いつもとは逆のコースを明るい時間に走るので、ちょっと新鮮だ。薄明るい時間でも、思いの外大勢の人々が、犬を連れて散歩していたり、ジョギングしていたりする。

空気がやや重い。ビルとビルの隙間を抜けてくる風が、海の香りを含んでいる。それだけではなく、ちょっと重い空気がハンドルを支える手にまとわりつくのが分かる。雨が近いのだ。

家に帰って家族と朝ご飯を食べていると、ぽつぽつと雨が降り出した。
これで春の自転車シーズンは終わりかな。
娘は遠足が中止になるとぶつぶついいながら学校へ出かけていった。