なぜ硫黄島の映画を見ながらとなりの客にイライラするのか

硫黄島からの手紙」を見た。少し前に「父親たちの星条旗」を見ていたので、二部作を通読(?)したことになった。
映画の出来はなかなか素晴らしい。謙さんもいいし、二宮君も魅力的だ。
硫黄島ノモンハンやフィリピンで何が起こったかは、日本人がもっと語るべきなんだろうと思う。満州鉄道もそのうちテーマになるだろう。軍隊が自国民を守らずに、保身のために逃げるものだと知ったから、日本人は憲法九条に納得したのだと思う。
日本の教科書は妙な穏健主義で、軍服公務員が暴走した顛末はあたかも「悪い人」がいたからのように語られるが、そうではない。優秀で、ビジョンをしっかり持ち、生真面目に実行する日本のエリートが、大衆を巻き込んで行ったものなのだと思う。
硫黄島の映画を見ると、その影で善良で優秀な軍人はどんどん貧乏くじを引かされていたのだなあと感じる。

映画館はいずれも大勢の観客を迎えていた。PRの効果もあるだろうが、なかなか素晴らしい。ヒットを願う。
でも隣で見ていた中国人はうるさかったよ。お菓子は静かに食べよう。