なぜ夜中のオフィスに座り日本茶で顔を冷やしているのか

新しいオフィスに慣れない。

コーヒーはエスプレッソが出る機械があるのでそれを飲む.。使い捨てのカップとそれを入れるホルダーを使い、飲んだら当然返しに行かねばならない。帰る前にホルダーを返しておこうと律儀に考えたのだが、今日は少し勝手が違った。すでに深夜だったのでコーヒーマシンへの通り道であるロビーの明かりが消えていたのだ。どこに灯りのスイッチがあるのかわからない。たしかに暗いけれど非常口を示すサインがついていて全くの暗闇ではないし、マシンは窓際にあるので、外光でぼんやりとそのあたりが見て取れた。で、すたすたとロビーを横切って歩いていったら、不意に足を取られた。漫画で書けばずだーんという擬音が書き込まれるだろう。あっと思う間もなく床に転がっている自分がいた。新しいロビーにはなぜか低いスツールがいくつか点在していて、それに足を取られたのであった。

思えば会社で転んだのは初めてだ。歩いていて転んだ、という記憶もずいぶん昔のような気がする。

転ぶのは痛いものだなあ。しかも、手にカップのホルダを持っていたせいか、かばい損ねて左目の下から唇にかけてを床にぶつけたらしい。なんだか可笑しくて、転がったままくすくす笑ってしまったが、だんだん顔が痛くなってきたので、あわてて立ち上がり、自動販売機で「つめた〜い」お茶を買ってぶつけたところを冷やした。

冷やしながら考えた。
転んだのは「暗闇で目が利かなかった」からである。「注意力が衰えている」のである。顔をぶつけたのは「反応が鈍くなっている」からであり、「動作が緩慢」だからである。つまり「筋肉が硬い」のである。
これは老化ではないのか?

自転車通勤で同じことが起こったら、マンホールに落ち、側溝にはまり、人や自転車やバイクや車にぶつかって、それこそただでは済まない。うーむ、とはいえ自転車通勤を止めてしまえば老化を食い止めるものも無くなってしまう。
気が付けば腰もひねったらしくて少し痛いよ。とほほ。情けない。

帰りの自転車は、平均時速15kmくらいでゆっくり帰りました。ああ、無事帰れて良かったなあ。