なぜ銀座山野楽器に行くと懐かしい気持ちになるのか

versaloft2006-09-05


クラリネットという楽器はマウスピース(吹き口のところ)にリードという板をつけて、これを息の力で振動させることで音を出す。リードの材料はケーンという葦の仲間で、見た目には竹細工のようである。竹とんぼの羽の部分にも似ている。
これは消耗品であり、デリケートなものだ。人によって好みもあり、楽器やマウスピースとの相性もあり、これが絶対というものはない。クラリネット吹き、サックス吹きが集まってリードの話が始まると、それぞれ考えが違って面白い。もちろん、結論が出るわけではない。

教室に通うようになって、クラリネットのリードを着実に消費するようになった。以前はひと箱(10枚入り)買えば一年持つというような体たらくであったが、さすがに二箱買っても半年少ししか持たない。
リードは一枚一枚に個性があり、当たりとはずれもあり、ひと箱全部使えるわけではない。僕は買ったらすぐに番号を書き入れて、それぞれを一枚ずつ試してみる。で、「硬」「重」「軽」などと印象を書き込んでおく。で、本番がある場合はそれに合わせてベストリードを「育てて」いく。育て方にも「買ったらすぐに水につけ、1週間かけて乾かす」とか「毎日5分ずつ吹く(それ以上は使わない)」、とか人それぞれらしい。僕は少しずつ慣らして行き、良く鳴るところでとめておく、といういい加減な方法をとります。練習用は残り物の中でましなのから使う、という貧乏くさい方法。良く鳴らないリードも捨てずに乾燥したところに仕舞って置く。数年してなり始めることもあるから不思議です。

銀座山野楽器へ行き、クラリネットはいつものVandorenの56Rue Lepicを2.5と3.0をひと箱ずつ、ついでにa.Sax用に最近評判がいいというGonzalezというアルゼンチン製のブランドを購入。
この店に行くと、高校生のとき親にa.saxを買ってもらった時のワクワク感をいまだに思い出す。もちろん昔のふるーいビルのころの話です。品物もそろっているし、多少高くてもなるべくここで買い物したいと思うので、いいお客さんかもしれません。