なぜ親子で自転車に乗って日に焼けたり大漁だったりするのか

何はともあれ、夏休みである。

仕事も諸々入っているけれど、今週はひとまず休みということにさせてもらった。途中打ち合わせやプレゼンなどはのこのこ出て行くことにして、基本は会社に行かない。これでいいのだ。

で、中学生の娘を連れてサイクリングに出た。夏休みの宿題の、作文のネタを作ってやらねばならないからね。娘の自転車は小径のタイヤをはいた子供用のものなので、最近背が伸びてきた娘にはすでにちょっと小さい。そろそろ大人用のフレームを買ってやらねばならない。が、サドルをぎりぎりまで上げて、今日のところは勘弁していただいた。ヘルメットは少し前に新調しておいて良かった。

サイクリングといっても家からそれほど遠くへは行けない。で、善福寺川を遡るコースを選んだ。

僕のロードレーサーに子供の自転車でついてこい、というのは甚だ申し訳ないのだが他に無いので仕方ない。ゆっくり走ることにして、環七の裏や甲州街道の裏、井の頭通りの裏、と車の少ない道を選び、大宮八幡の参道へ出たら、すぐそこが善福寺川だ。川沿いのサイクリングロードを遡ると和田堀公園に入る。緑の濃い森の中である。人は少ない。平日だからか。

途中何度か給水タイムをつくったが、あまり疲れた様子もなく娘はついてくる。えらいやっちゃ。

川沿いに延々と緑地帯が続く。ジョギングでは何度か来ているのでだいたいわかっているが、その最上流までは行ったことがない。五日市街道を越えて、住所表記が成田になっているところで、緑地帯が終わっていた。しつこく走れば善福寺川公園に出るのだろうが、オヤジはちょっと疲れて来た。青梅街道まですぐのところで引き返して昼食をとる店を探した。娘の希望で、偶然見つけたとんかつ屋に入る。甲子園の中継が流れている。小さくて地味な店だけれど、ロースカツがおいしかった。けっこうな分量があったが、親子ともぺろりと食べてしまう。

戻って和田堀公園に行き、釣り堀の「武蔵野園」に行く。いちど来てみたかったのだ。昭和がそのままのこっている釣り堀だ。粗末な竹の釣り竿を借りて練り餌をもらい、釣り始める。森の中で、静かでのんびりして、人も少ないし東京じゃないみたいだ。「雑魚」と書かれた生け簀で糸を垂れていると、ぽつぽつ釣れる。鮒やコイである。けっこう大きいのも釣れるので手応えがあって面白い。娘はコツがわかってきたのか、他の誰よりも釣り上げる。90分ほどで15匹ほどの釣果である。僕は途中で飽きたせいもあるけれど8匹で惨敗だ。

雷が鳴り出したので、急いで撤収。

下北沢まで無事帰り着き、かき氷を買って食べる。日焼けでほてった体に気持ちいい。ああ、夏休みだ。