なぜ夜中に矢野顕子を聴いてぼんやりしているのか

矢野顕子のファンである。

といっても、はじめの頃には面白がって聴いていたんだ。「行け、柳田」とかね。でも人生に欠かせない存在じゃなかった。友人たちと行った渋谷公会堂でのコンサートは素晴らしかったけど、鈍感な僕には素晴らしさがよくわからなかったのだ。

がらりと変わったのは「スーパーフォークソング」からだ。すべてピアノの弾き語りで、オリジナルもあるが、ほとんどはカバー曲。これを聴いたのは忘れもしない、今は無い六本木WAVEで、エレベーターを待っている脇にあったモニターに、映像と音が流されていた。たぶん15分くらい見ていただろうか。それからCDを買って帰ったんだ。

このアルバムと、「ピアノナイトリィ」はほんとに傑作だと思う。で、長い間懸案だったDVD「ピアノが愛した女」をamazonで買いました。「スーパーフォークソング」のレコーディングの様子だけを記録した映画だけれど、いいなあ、やっぱり。見ていてドキドキする。

この人のピアノの弾き語りにはどれほど救われただろうか。とくにひとりぼっちで外国にいるときとかね。聴いてない人は人生の損失だ。ぜひ買って、聴いてください。

DVDとおなじ内容はyoutubeになってないようだなあ。ピアノナイトリィから。これも素敵な曲だ。