なぜトイレの修理に渋谷まで全力疾走で自転車を漕ぐのか

トイレの給水タンクから変な音がする、と家人がいう。

たしかにトイレを使ったあと、しばらくしてタンクの中から「でででででで!」という音がするのである。本来電気仕掛けのものなど何もないのに、なにやら調子の悪い乾燥機のような音がするのであります。

どれどれとタンクの中を覗いてみる。

わが家のトイレは10年前の節水型であるので、一般的なタイプとは構造が違うようだ。以前にも調子が悪くなったときにはボール型のチェーンを交換して事無きを得た。今回はというと、浮子に当たる部品の付け根から水がちょろちょろ出ているのが気になる。水の元栓を閉めて、オレンジ色のダイヤルを捻ってみると、果たして中はフィルターになっていてここにゴミが詰まっている。ゴミを掃除してもとに戻すと、先ほどまでに音はしなくなった。

やれやれ、ともとに戻して安心していたら、こんどはタンクに水が溜まらないようだ。さては浮子のついているところにもゴミが詰まっているのかとこっちの外してみた。特に異常はないようだが、パッキンが劣化しているのか、ゴムの色が移って手が真っ黒になる。さっきのフィルターが緩んでいるのかと左右に動かしてみたら、うわあ、外れてしまった。水圧で押されてとてももとには戻せない。

元栓を閉めたいが手を放すとトイレは水浸しになる。家人は出かけて誰もいないので助けも呼べぬ。ままよとフタをタンクにかぶせて、ドライバーを取りに行き止水栓を閉めた。しかしすでにトイレは水浸しである。壁もびしょびしょだ。ありったけのぞうきんとタオルで水をかき集める。情けないこと甚だしいのである。

webで調べて、ようやくわが家のトイレのタイプを修理した事例を見つけた。なるほど、さっき手を真っ黒にしたパッキンのある部品が元凶らしい。こうなったらそこを解決するしかない。かといってTOTOに頼んでも来るのは明後日以降だろう。東急ハンズに電話してみる。「えーと、これこれこういう部品はありますか?」「はいあります」なんて頼もしいんだ、東急ハンズ。早速自転車で渋谷の東急ハンズへ行き、部品を入手した。

写真の赤丸の部分の部品をそっくり換えてしまう。700円ほどの部品で解決した。「トイレのトラブル八千円♪」に頼まないですんで、よかった。

それにしても10年経つとあちこち寿命が来るものだなあ。次はどこが壊れるのかドキドキする。