なぜオリンピックマーチのメロディは副旋律まで思い出せるのか

オリンピックマーチを知ってますか?

昭和三十年前後の生まれなら、聴けば必ず判るでしょう。作曲者は古関裕而。今時で云えば筒見京平でやっと釣り合うかどうかのメロディメーカー、ヒットメーカーです。中学生のころ運動会のマーチに楽譜が配られて、その右上に名前が書いてあったのを憶えています。最後の落ちが君が代になっているのが茶目っ気でしょう。本人は大真面目でこういう茶目っ気を発揮する人だったのかもしれません。

その古関裕而の自伝を読みました。明治生まれでたくさんの歌謡曲を書き、軍歌を書き、ラジオドラマの音楽をつくり、ミュージカルを書いています。昭和の最後まで活躍したスタープレイヤーでした。

「勝ってくるぞと勇ましく♪」の露営の歌は恐ろしい程よくできています。何に取り組んでも音楽である限り全力投球の人だったようです。自伝を読むと家が我が家の近所で、ちょっと驚きましたが妙に嬉しかった。

古関裕而―鐘よ鳴り響け (人間の記録 (18))

古関裕而―鐘よ鳴り響け (人間の記録 (18))

山田耕筰の弟子筋なので、妙に真面目です。リムスキー・コルサコフの孫弟子でもあるらしいがそれはあんまり・・・。音楽家の話は何を読んでも面白いなあ。