なぜ自転車で走る東京はいつも新しいのか

今日も自転車通勤。

僕が自転車通勤をはじめたのが2001年の4月17日。すでに丸八年が経過したわけだ。その当時に比べると、朝晩にみかける自転車の数は倍増したと思う。メディアで取り上げられることも増え、通勤に自転車を使う人がどんどん増えた結果だ。

一度やってみれば、想像よりもずっと簡単で、ずっと快適だと分かるからその数は増える一方だろう。それ自体は喜ばしいことである。通勤電車は空いて、排気ガスも減る理屈だ。もちろん体脂肪も減る。

とはいえ、数が増えれば馬鹿者の数はその二乗倍で増えていく。無灯火や信号無視や逆送や、危険運転はきりがない。自転車の敵は自転車、と言う言葉もあっさり実感できる。この数年、交差点で自転車乗りが群れてしまうときには意識的に群れから外れるようにしている。混乱に身を置かないのがせいいっぱいの安全策である。

そんな、思い通りにならないことはあるにしても、今日のように若葉の季節の東京を走るのは楽しい。天気のいい日に満員電車に戻る気はしない。表参道から青山墓地を通るいつもの通勤路は、これから梅雨入りまでの一時、世界で最も美しい街のひとつになる。