なぜ箱根の旅行記が苺や魚の話になるのか

夜が明けると、箱根は雨でした。

それもまたよし。富士山にはお目にかかれず、企んでいた早朝の金時山登山も果たせず、思い通りではないものの、のんびり温泉に入って美味しいものを食べてきました。

雨のふる中を御殿場方面へ脱出すると、徐々に明るくなって来て、高速で沼津ヘ出た頃には青空も見えてきました。伊豆半島を少々南下して韮山へ。目的は苺狩りです。

農協の『苺狩りセンター』で手続きをすると、軽トラックに案内されて温室へ。ひとり1100円でした。作種は章姫と紅ほっぺだそうです。20個くらいは食べた気がします。温室に入るときに練乳をくれるのだけれど、ぜんぜん要らない。そのままで十分甘いです。


苺でお腹を一杯にしてしまったので、ちょっと散歩がてら沼津の御用邸へ。

ここでは当時の古い建物がそのまま展示されていて、風情があります。時代が時代とはいえ、皇族の生活は簡素だなあ。ロケーションは素晴らしいし、設えも上質だけれど、豪華さや絢爛さはホントにない。残っている建物が別館の方だということもあるのでしょうが、ヨーロッパの王様たちとはずいぶん違う。回廊の窓ガラスが昔ながらの、ムラのあるガラス板に統一されていて、そこから入る陽差しが今時の建物とは光と色合いが違う。ちょっと不思議な空間です。庭にはもうソメイヨシノが咲き始めている。来週はもう見頃でしょう。

そこから少しクルマで走ると、沼津漁港に出ます。ここに有名な食堂街がある、というので行ってみました。なるほど、もう昼時も過ぎたというのに、大勢のお客で賑わっています。

どこに入ってもまずい訳もないのですが、美味しそうなところを探すのが人情。ケータイで探した情報で、良さそうだったここへ行きました。待っている人も4、5人だったので、すぐ入れるだろうと思ったのが甘かった。結局外で30分くらい待ちました。

タイミングが悪かったのか、店内に入って注文してからもたっぷり30分は待ちましたよ。我が家のメンバーは全員ブラッドタイプO型で、普段なら腹が減ったら即、暴動、のケダモノ集団なのですが、先ほどの満腹の苺がよっぽど効いていたのか、大人しく待ちました。で、食べたのがこれ、「にし与丼」1890円。生シラスをはじめ、10種類のタネがのっている。

いいなあ、沼津は。文句ない美味さでした。お店の感じも良かったです。

食べ終わるともはや4時過ぎ。そのまま東名高速にのって東京へ戻ったときにはちょっとした渋滞もあって、7時過ぎていました。やれやれ。