なぜ11月の半ばにして寒さと戦ってばたばたしているのか

社内の席替えがあって、西の窓に面した席に移った。

これで立派な窓際族なのだ。背を向けたガラス越しに初冬の冷気が伝わってきて、薄ら寒い。くしゃみが連発、鼻水が出てくるのである。これはかなわない。新橋は歩いているだけでポケットが禍々しいデザインのティッシュでいっぱいになるような街なのだが、引き出しにたまっていたその在庫も心細くなってしまった。ランチに出たついでにドラッグストアに立ち寄り、鼻薬を買い求める。眠くなりにくい鼻炎内服薬、というのにしてみる。ついでにティッシュの箱と使い捨てのカイロも買う。ティッシュ一箱に250円はいくらなんでも払いすぎだと思うが、背に腹は代えられない。

使い捨てのカイロは小ぶりなので、ズボンの腰のあたりに差し込んでおく。薬はだんだん効いてきて、くしゃみはおさまった。が、昼飯の後のことなので眠気のようなものは当然存在する。で、コーヒーをもらってきて飲んでいると、少し間をおいて覚醒してくるのがわかる。しばらく仕事を続けているとだんだん腰のカイロが暖まってきて、またまた、ほどよい眠気がやってくる。

窓際の席がこんなに忙しいとは知らなかった。