なぜ少女漫画を読んでキャスティングまで考えるのか

versaloft2007-05-01


吉田秋生のファンである。

古くは「河よりも長くゆるやかに」で通して流れている雰囲気や、キャラクターたちの同時代的なナイーブさに魅かれる。「バナナフィッシュ」に登場する男の子たちの、世界共通のダンディさに感心する。少女漫画の体裁をしたハードボイルド小説だと思う。
その吉田秋生の新作が出ていた。「海街diary1: 蝉時雨のやむ頃」というタイトルの、鎌倉に住む三姉妹の物語だ。父も母もすでにいない。古い大きな家に若い姉妹が住んでいる。その始まりからしてわくわくする。登場する女性と少女たちはあいかわらずダンディである。ひとりひとりが可愛い。

あっというまにテレビドラマ化が決まりそうな、よくできた話だけれど、ぜひ、丁寧にとる監督と、伸び盛りの女優さんたちで映画にしてください。長女が寺島忍で次女が井川遥で、三女が蒼井優で、ってあれこれはNHKの連続ドラマとあまり変わらないなあ。失礼しました。