なぜ上から下からカメラを入れて安心しているのか

versaloft2007-04-04


東京は名残雪。とても冷え込んでいます。

連日の暴飲暴食をあざ笑うかのようにそれはやってきた。健康診断である。
今日は「大腸内視鏡検査」なのであった。

もちろん希望しなければ受けないで済むのであるが、先月「胃腸内視鏡検査」を受けた余勢を駆って、つい予約してしまったのであります。年齢も大台に乗ったことであるし、今なら個人負担金はゼロ、という甘言に載せられたのでした。

先月の、いわゆる胃カメラ内視鏡検査もつらかった。体力が充実し、健康でなければ胃カメラなど到底飲めるものではありません。実際にカメラの先っちょで胃袋の中を突かれるのは相当苦痛です。次回飲むためには肉体と精神の健康に留意しなければと固く誓ったのでした。もっとも、あとで見せてもらった写真やビデオは、ピンクの空洞が自分の中にあると確認できただけにかなり面白かった。

今回は「下から」なので、これも初めての経験で相当ドキドキした。まず、今回は準備から一日がかりである。前日は海草類、コンニャクなど消化されにくいものは避ける。夜は蕎麦にしようと京橋の恵み屋で大盛り蕎麦を食べた。帰宅して検査の説明書を改めて読んだら、「夕食は具のないスープなど」を摂れと書いてある。だめじゃん。
まあ、何とかなるだろうと指定の下剤を2包飲んで寝てしまう。明け方、目が覚めてトイレへ。で、また寝直し、7時に起床する。これから2時間かけて2リットルの薬剤を飲んで、おなかを空っぽにするのである。まずい、が文句を言っても減るわけではないので、どんどん飲む。で、どんどん出す。

指定通りに出来たようなので、恐る恐る電車で出かける。途中のトイレの場所は熟知しているが、いつも空いているとは限らない。ドキドキだったが、不思議に腹具合も落ち着いて、催さぬままクリニックに着いた。

さっそく診察用の服に着替えさせられる。パンツは不織布でできた紙パンツだ。前ではなく、後ろに穴が空いている。それだけでかなり不気味だ。医師に筋肉注射をされて、ベッドに横になると、おもむろにカメラを挿入される。ううう、かなりツライ。しかも空気を送り込まれるので、カエルがストローで膨らまされるような、風船のおもちゃになったような心地がする。腹が張るのがつらい。特にカメラが大腸の角を曲がるところでは、いてててて、と痛い。腹痛の経験は数々あれど、これに勝る痛さはなかった。腸捻転とか、噂ではかなり痛いと聞くがこれの強力な、凶悪なものなのだろうか。ますます健康でないと内視鏡はつとまらないと実感する。

枕を抱えてひいひい言っているうちに検査は終了。「ガンもポリープもありませんでした」という結論で、一安心であります。腸の内側写真を見た感想は、色は予想通りのホルモン色(肝臓が後ろにあるところはグレーっぽかったりする)でしたが、かたちが案外複雑だなあということ。胃袋周辺より起伏があって険しい感じがしました。

で、帰ろうと着替えていたら、おなかが張ったままでズボンの前がとまらない。とほほ。しばらく収まるのを待たなければなりませんでした。

おなかが空っぽのはずなのにおなかが減った気がしないのが不思議。胃腸の内視鏡の時もそうだったけれど、今回も何も食べる気が起こりません。
ラマダン明けのように、夜になってからゆっくりお鍋を食べました。