なぜ丸の内では風のにおいも懐かしく感じるのか

versaloft2007-01-17


丸の内の街を歩くのが好きだ。
丸の内は三菱グループの根城であり、古いオフィス街であり、新しいビルが林立する街で、鼻持ちならないところもあるがそれも含めて好きな街だ。もともとは陸軍の練兵場であったところを岩崎弥太郎が払い下げを受けて街にしたという。大学生の頃、丸ビル(今は無い昔の丸ビルに、桜組靴店というお店があって、そこでウイングチップを買った。ウイングチップというのは昔ながらの革靴で、がっしりしたフォルムにドットの刻まれた飾りが張られている外羽根式のデザインのことである。これが丈夫で、40歳すぎても張り替えてはいていた。なにかのきっかけで捨ててしまったが、直せば今でもまだ履けたかもしれない。

丸の内口には靴磨き屋さんがいて、ここぞという日には10分早く出社して、靴を磨いてもらったものである。磨き賃は300円だったと思う。東京駅は戦前の姿に戻るべく工事が始まるらしい。