なぜ遠くまでだらだら走り続けるのがうらやましいのか

喜国雅彦の「東京マラソンを走りたい」を読んだ。

云わずとしれた「傷だらけの天使たち」のキクニだ。面白くないわけがない。漫画家なので挿し絵はあるけれど、基本的に文章の本だ。ちょっと惜しい気がする。

50過ぎて走り始める動機は、こんなもんだよなあと、深く共感する。スピードをテーマに走らない。長く同じペースで走り続けることが最強だと開眼していくキクニがいとおしい。専門外の人が書いたランニングの本として、秀逸だと思う。

東京マラソン事務局もせっかく本の表題にしてもらったんだから、キクニをランナーとして招待してやったらどうか。今年もまた抽選にはずれちゃったらしいから。僕も落選したんで悔しまぎれにタイトルにした気持ち、よくわかります。