なぜ明るいうちから飲んだくれてハッピーなのか

渋谷の立ち飲み酒場「富士屋本店」に行ってみた。初めての事である。

もともと渋谷から代官山へ向かうとば口のあたりにあるので、良く知っている界隈なのだが、オヤジの楽園として名高い立ち飲みの名店であるから、敬して遠ざけていたのである。

残業してはダメ、というおふれが出たその日、若い同僚を伴って会社帰りに憧れの店に寄ってみた。明るいうちから飲むビールは美味いものね。

地下に降りるとぐるりとカウンターが廻らされ、そこにオヤジが群がっている。と、よく見ると若い世代も、女性もいる。なるほどこの喧噪はそういう事であったか。

指定された隙間に潜り込み、ほっとする。オーダーをしたいが誰も聴いてくれない。「すいませーん」と呼んでもぜんぜん誰も来ない。ふと目が合ったお兄さんが早足で近づいて来たので、生ビール!というと黙って頷く。ビールが運ばれたタイミングですかさず食べ物のオーダーをする。

偶然とは恐ろしいもので、そんな混んだ店内で学生時代の先輩が目の前に現れた。なるほど渋谷の主のような先輩の事、この店にフィットしている。注文が難しいとこぼすと「この店はアイコンタクトだ!」とご宣託。「作業中の店員さんの一瞬の隙を掴まないと、この店で飲むことはできない」とおっしゃるのである。なるほどなあ。勉強になります。

生ビールとホッピーを飲み、つまみもがばがば食べて、二人で4000円くらい。安いなあ。

で、立ち疲れたので、すぐ近くのちっちゃいBAR、「KAZZ」に立ち寄って一杯飲んで休みました。ああ、楽しかった。NO残業DAYも悪くないなあ。